『井戸鑿泉工事のご紹介』

おはようございます、コールセンター片倉です。
日本水道センターブログをご覧いただきありがとうございます。

本日は当社で施工した井戸鑿泉(さくせん)工事をご紹介いたします。

井戸鑿泉とは地下水をポンプで汲み上げれるようにするために地中を掘り、地下水脈までのルートを確保する作業の事を指し工事自体も大がかりになります。それでは早速作業工程をご覧ください。

※現場は大規模なマンション建設予定地で建設工事の際、使用する工事用水の確保に井戸水を使用したいとの事でご依頼いただきました。
早速重機を搬入して作業の開始です、今回は特殊クレーン車と小型ユンボを使用します。

①作業前(鑿泉工事予定地) ②工事で使用する重機の搬入

※鑿泉ポイント周りを機械を使用して掘削し、塩ビパイプをセットします。このパイプが井戸鑿泉のガイドパイプの役割となります。

③重機での掘削作業 ④塩ビパイプをセット

※更に溝を掘り、その上にブルーシートを被せていきます。このブルーシートが後に続く作業で重要なプールの役割となります。

⑤掘削後 ⑥ブルーシートでプールを作成

※井戸掘削用パイプをクレーンを使用して投下します。今回は80M~100Mの掘削作業となりますのでパイプの本数も多くなりました。このパイプで井戸を掘り進めます。

⑦掘削用パイプ ⑧クレーンを使用してパイプを投下

※作業は特殊クレーンで掘り進めた穴に水を噴射させることで、余分な土砂が地上まで吹き出す→それをブルーシートプール内に溜める→溜まった土砂をろ過する→噴射水に戻す、のサイクルを繰り返します。

⑨井戸掘削作業 ⑩井戸掘削(泥水吸引)

※ブルーシートの泥水を濾過しながら少しずつ凝固剤を投入します。すると掘り下げた地下への穴のまわりは強度が上がり、崩れにくくなります。
目標深度までパイプを到達させた後に再度クレーンで引き上げます。パイプ内にはそれぞれの深さで土砂が混入しますので、その土砂の材質を見分けて粘土質層や水脈層を判断します。
(粘土質であれば水源が無い、砂が多いと水源に近い等)

⑪凝固剤の投入 地質チェック

※作業で地層が判明し、どの深さに水脈があるか特定できましたので今度は井戸水の汲み上げ通路を作成していきます(これをケーシングと呼びます)。パイプは一部分に穴を開けてあり異物が混入しないようネットが張られています、これで水脈からパイプ内に浸水して『井戸』となります。

⑬地下水メインパイプ ⑭地下水メインパイプの構造

※メイン配管の塩ビパイプを投下していき、仮パイプを引き抜きます。これにて掘削工事は完了となりました。残すは水中ポンプの設置のみです。

⑮パイプを投下 ⑯パイプの固定

※パイプ内に水中ポンプを下ろしていきます。続いてパイプ途中にゲートバルブ(ポンプ元栓)と逆止弁(井戸汲み上げ水の逆流防止弁)を取り付けます。

⑰水中ポンプ投下 ⑱水中ポンプ配管

※続いて水中ポンプ補助の圧力タンクを設置します、同時に制御盤の設置と電気工事を行い各装置を入念に動作チェックします。

⑲圧力タンクの設置 ⑳制御盤の設置(電気工事)

これで井戸鑿泉工事終了です。設置したポンプは3相200V(1.5KW)の出力で水源の深さは90M、毎分90ℓの吐出しが可能となりました。これからマンションの建築で役立ってくれると思います。

工事完了

工事が大がかりですので掲載フォトの量も多くなってしまいましたがいかがでしたでしょうか?

井戸の鑿泉工事については一般戸建住宅での対応も可能です。
最近では、家庭菜園用に井戸水をご利用希望の方や災害の備えとして上水道以外にも井戸を確保しておきたい方等、工事のご要望も増えてきております。

ご相談は日本水道センターフリーダイヤル0120-506-123まで。
日本水道センター

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