ポンプの豆知識 その7の2

こんにちは。コールセンター片倉です。今回は前回少しだけ紹介させていただきました「浄水メカニズム」についてとなります。それでは今回もどうぞよろしくお願い致します。


井戸水を浄水する方法は次の3種類が代表的です。


【1】活性炭フィルター
1つ目は、活性炭フィルターによる浄水方法です。これは活性炭に水の中に含まれる不純物を付着させることで水を浄水する方法です。安価なため、数年前まではこの方式の浄水器が多く出回っていました。 しかし、活性炭フィルターによる浄水だけでは完璧ではなく、機種にもよるのですが30μm以下の微細な細菌類や濁り、匂いまで完全に取り除くことはできません。
さらに塩素消毒をして殺菌する方法もありますが、この場合高いコストがかかってししまいます。また人によってはアレルギーを引き起こす原因になりますので、あまりおすすめはしません。活性炭フィルタによる浄水は飲み水ではなく、お風呂や洗濯に使用することをおすすめします。

2】中空糸膜フィルター
中空糸膜フィルターを使えば、活性炭フィルターでは通り抜けてしまう一般的な細菌や大腸菌、残留塩素などを塩素を使わずに除去することができます。 ただし、それよりもさらに小さな有害物質については、中空糸膜フィルターでも取り除くことはできません。
また、フィルターの目が細かくなるほど、浄水の生成能力が低くなります。活性炭フィルターが40~60L/分の井戸水を浄水できるのに対し、中空糸膜フィルターでは2.0L/分の水しか浄水する事が出来ません。 フィルターの目が細かくなるにつれ、井戸水がそのフィルターを通りにくくなるためです。

【3】逆浸透膜フィルター
中空糸膜フィルターよりも更にフィルターの目が細かくなっていて、0.0001μmの不純物まで取り除くことが出来ます。 ここまで細かいフィルターであれば飲み水としても十分に使えるきれいな水を得られます。 ただし、得られる水量が少なくなってしまいますので、お風呂など一度にたくさんの水を使う場面では不可能です。

【 浄水機取り付け時の注意、やっておくべきこと 】

ここまで紹介してきたような浄水器は水道水を浄水するために設計されているので、砂などの大きな不純物があるとすぐにフィルターが詰まってしまいます。
井戸から汲み上げた水には砂や泥が混じっている場合がありますので、必ず砂こし器を取り付けましょう。


以上浄水器を使う前に知っておいてほしいことを紹介しました。 井戸ポンプの水は生活用水としては非常に有用ですが、飲み水として使用する場合には注意が要りますので、水質検査の実施や今回紹介したような浄水機の設置をおすすめします。

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